パニック障害と向き合う決意をされたO様②「3大症状との闘い!」
新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。
前回(第1回)は「パニック障害」の理解を深めて頂く為の説明をさせて頂きました。
今回の内容は、O様がパニック障害の「3大症状」
により自宅へ引きこもってしまった経緯をご紹介させて頂きます
★O様の休日のご様子★
「明日は時間内に業務完了できるかな?」(予期不安)
「職員や他の利用者様へ迷惑かけないかな?」(予期不安+対人不安)
「また作業中に発作が出ないかな?出勤できるかな?」(予期不安+パニック発作+広場恐怖)
明日の作業を想定し、この様な不安が頭の中をよぎると話されます。
考え始めたら最後、どんどん不安が焦点化され、やがて沸点に達するのです。
そしてパニック発作を発症し、頓服を服用する。その様な休日を過ごされていました。
過去には頓服を服用したものの、強度の不安が押し寄せ更に追加服用する
オーバードース(薬物過剰摂取)による意識低下により救急搬送もありました。
本当に辛い時間を過ごされていたと思います。
★欠勤が生じる★
きっかけは2点
①障害者グループホームからアパートへ転居されたこと
②作業場で挨拶をしたら返事が返ってこなかったこと
1か月前にアパートへ転宅されたばかりで、関係機関の変更も生じました。
アパートへ戻っても話を聞いてくれる人・相談する人がいない「頭の中で不安がループしてる」
顔見知りの方(Yさん)へ勇気を出して挨拶したけど返答が無かった「嫌われてしまった…」
★欠勤の理由は?★
「パニック発作が起きちゃいまして…」
「Yさんに嫌われてると思うと不安で…」
「自転車にまたがったら吐き気がして…」
それでも無断欠勤は1度もありません。
★面談での発言は?★
「週5回通います」「明日から行きます」「認めてほしい」「時間を割いて頂き有難うございます」
両価性(アンビバレンス)が見られたため、通所の動機を高める為の動機付け面接を定期実施
思考(認知)の偏りが見られたため、認知行動療法の面談を定期実施
その他、状態確認や通院同行等で2週に1度の頻度で訪問をさせて頂きました。
そして、このような時間が約6か月間続きました。
通所型事業所として、関わりを持つことが出来る限度を感じていた時…
事業部長がエスプリドゥへ来られました。
O様の相談をさせて頂いたところ…
「神経症の理解を深めた上でアプローチ方法を再度考えよう」
その2週間後に神経症の研修を開催して頂きました。(3回に分けて実施)
研修の中で森田療法の「森田神経質」は、O様が話されていた事全てを描写しているようでした。
「アプローチ方法が決まったようなのでアセスメントを深めよう」
神経症の勉強会開催・不安階層表の作成と実施を進める同意をO様より得ることができました
今回のご報告はここまで!
次回のテーマは「O様との神経症勉強会」です。
次回以降、支援経過とO様の行動が出てきます。
お読みいただきありがとうございました。