パニック障害と向き合う決意をされたO様③「O様との神経症勉強会」

「行いは我にあり 評価は他にあり 我関せず」

上記は幕末の雄『勝海舟』の言葉です。
素敵ですよね!カッコいいですよね!憧れます♡
自分がかわいいから… 自分が傷つきたくないから…
他者の評価ばかり気にしていた私
他者の顔色ばかり伺っていた私
そんな自分が嫌で、この仕事を始めた4年前から
勝海舟の言葉をMy行動目標に掲げています。
現時点で自己評価は… 50点ぐらいでしょうか?

とは言え、組織には目標もルールもあります。
遵守事項は遵守し、目標に向かって仲間と邁進する。
社会人として、組織人としてルールは守っているつもりです。ハイ。

勝海舟の言葉は「対人恐怖」の支援としても耳にする機会があります。

今回は…『O様との神経症勉強会』です。
と言っても、内部研修+森田療法DVDを
O様に対してアウトプットさせて頂いた訳ですが…

ではまず。神経症とは何でしょう?
→不安などの不適応行動を特徴とし、入院するほど重篤ではない場合が多い。
ストレスからくる心の病気の代表格。(ICD-10 F4群)

ざっくりとした説明も済んだところで…
<神経症勉強会式次第>
1・不安にとらわれる悪循環(不安のメカニズム)
2・不安と願望の関係性(不安の分析)
3・気分本意から目的本意へ(恐怖突入)
4・不安階層表の作成(暴露療法)

1・不安にとらわれる悪循環(不安のメカニズム)
「不安の構成要素は過去の失敗などのトラウマ的要因」である
出来事により発した情動から、記憶の貯蔵庫である『海馬』より予期不安や広場恐怖が誘発される。
<不安(注意が不安へ向かう)→緊張(苦痛が高まる)→回避(苦痛から逃れる)>
というように、一時的には苦痛から逃れられるのですが、
もし日常生活で必要となることの場合は逃れることができません。そこで再び…
<不安(注意が不安へ向かう)→緊張(苦痛が高まる)→回避(苦痛から逃れる)>
↑上記が連鎖となり円環となる。
※すべての現象を関係の連鎖として考える※

2・不安と願望の関係性(不安の分析)
「不安と願望は表裏一体かつ同容量」である
例1(不安)試験に合格できるか不安で仕方ない!!
  (願望)どうしても試験に合格したい!!
例2(不安)大勢の前でスピーチできるか不安だ!
  (願望)大勢の前で雄弁に語りたい!
※不安が大きいのであれば願望も比例して大きい※

上記の写真はO様との勉強会の際に記録した内容です。
過去のトラウマ的要因がエスプリドゥへの通所阻害となっている。
(O様の不安)迷惑かけないかな?→(O様の願望)認められたい!
(O様の不安)呆れられないかな?→(O様の願望)頼りにされたい!
(O様の不安)覚えられるかな? →(O様の願望)出来る人と思われたい!
不安と願望の関係性を元に分析をしていった所、O様も深い理解を示されました。

3・気分本意から目的本意へ(恐怖突入)
Q質問です!
感情と行動どちらがコントロールしやすいですか?
→次回の『森田療法導入』でも触れますが、「感情(気分)はコントロールが出来ない」
気分に流されるのではなく目的を遂行する行動「今やるべき行動を優先」することで
不安を抑制・軽減し意識を不安から遠ざけることが出来るのです「恐怖突入」
※恐怖突入には軽い恐怖の対象から徐々に最も恐怖する対象へと移行する「不安階層表」が有効

4・不安階層表の作成(暴露療法)

上記はO様と共に作成した『不安階層表』です。
最大恐怖(10歩目)はエスプリドゥで製菓作業を行うことです。
アセスメント1日目で3歩目まで進むことが出来ました。
小林が同行する範囲の最大恐怖までは到達が出来ました。

今回はここまで。
次回は不安階層表の続きと森田療法の導入について
お伝えさせて頂きます。

お読み頂きありがとうございました。

 

 

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